更新日 : 2007 年 2 月 12 日
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目次
1.0 はじめに
1.1 SQL Server Express SP2 のインストールの概要
1.2 インストール要件
1.3 SQL Server Express SP2 のアンインストール
1.4 SQL Server Express SP2 の追加情報
1.5 SQL Server 2005 Books Online のダウンロード可能なアップデート
2.0 SQL Server Express SP2 の入手
3.0 SQL Server Express SP2 のインストール
3.1 SQL Server Express SP2 のインストールの準備
3.2 SQL Server Express SP2 のインストール
3.4 セットアップの問題点
4.0 特記事項
4.3 Reporting Services と Business Intelligence Development Studio を使用したレポートの作成
4.4 SQL Server Management Studio Express
4.5 SQL Server Express に関する情報を得るには
4.6 SQL Server Express に関するフィードバックを送るには
5.0 特記事項
5.1 データベース エンジン
5.2 レプリケーション
1.0 はじめに
Microsoft® SQL Server™ 2005 Express Edition with Advanced Services Service Pack 2 (SP2) は、SQL Server 2005 の使いやすい、無償のバージョンです。Microsoft Visual Studio 2005 と統合されたことにより、SQL Server Express SP2 ではセキュリティで保護された強力なデータドリブン アプリケーションを容易に開発でき、開発したアプリケーションを迅速に配置できるようになりました。SQL Server Express SP2 は使用許諾契約書の条項に基づいて再配布することができ、基本となるサーバー データベースだけでなく、クライアント データベースとしても機能させることができます。SQL Server Express SP2 は、独立系ソフトウェア ベンダ (ISV)、サーバー ユーザー、アプリケーション開発を専門としない開発者、Web ソフトウェア開発者、Web サイトの管理者、趣味でクライアント アプリケーションを作成する開発者などにとって理想的な選択肢です。さらに高度なデータベース機能が必要な場合は、SQL Server Express SP2 から SQL Server の上位バージョンにシームレスにアップグレードできます。
SQL Server Express with Advanced Services SP2 では、SQL Server 2005 Express Edition SP2 の機能に加え、次の機能を含む追加コンポーネントが提供されます。
-
SQL Server Management Studio Express (SSMSE)。これは SQL Server Management Studio のサブセットです。
-
フルテキスト カタログのサポート。
-
レポート サーバーによるレポートの表示サポート。
重要 : SQL Server Express with Advanced Services セットアップでは、Reporting Services のサーバー コンポーネントがインストールされます。Reporting Services をインストールすると、レポート サーバー上で実行されるレポートを発行および閲覧できます。レポートを作成するには、Business Intelligence Development Studio をインストールしてください。詳細については、「4.3 Reporting Services と Business Intelligence Development Studio を使用したレポートの作成」を参照してください。 注 : SQL Server Express with Advanced Services の初期リリース バージョンは、SQL Server Express Service Pack 1 (SP1) と同じ製品でした。したがって、これが SQL Server Express with Advanced Services の最初のサービス パックです。
また、SQL Server Express SP2 を使用すると、Microsoft SQL Server 2000 Desktop Engine (MSDE 2000 とも呼ばれる) のインスタンスを SQL Server Express SP2 にアップグレードできます。
重要 : |
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このサービス パックは、SQL Server Express のインスタンス、SQL Server Express with Advanced Services のインスタンス、または MSDE 2000 のインスタンスを SQL Server Express with Advanced Services SP2 にアップグレードする場合のみ使用できます。それ以外の SQL Server 2005 のエディションについては、すべて Microsoft SQL Server 2005 Service Pack 2 (SP2) を使用して SP2 にアップグレードする必要があります。SQL Server 2005 SP2 は、Microsoft ダウンロード センターのページ ( |
1.1 SQL Server Express SP2 のインストールの概要
SQL Server Express SP2 セットアップでは、インストール時に、SQL Server Express のインスタンスの一覧が表示され、SP2 にアップグレードするインスタンスを選択できます。SP2 に既にアップグレードされている SQL Server Express のインスタンスに SP2 を再度適用することもできます。一般的な SP2 のインストール手順は、次のとおりです。
1.2 インストール要件
SQL Server Express SP2 をインストールする前に、マイクロソフト Web ページの「
SQL Server Express には .NET Framework 2.0 が必要です。.NET Framework 2.0 をインストールしていない場合は、SQL Server Express SP2 をインストールする前に .NET Framework 2.0 をダウンロードしてインストールする必要があります。.NET Framework 2.0 は、Microsoft ダウンロード センターの「
注 : |
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.NET Framework 2.0 は、Visual Studio と、SQL Server 2005 の他のすべてのエディションで自動的にインストールされます。 |
MSDE 2000 のインスタンスを SQL Server Express SP2 にアップグレードする場合、.NET Framework 2.0 がインストールされていることを確認する必要があります。
1.3 SQL Server Express SP2 のアンインストール
SQL Server Express SP2 の新しいインスタンスは、[プログラムの追加と削除] からアンインストールできます。ただし、SQL Server Express SP2 を使用して SQL Server Express のインスタンスを SP2 にアップグレードした場合、そのアップグレードをアンインストールすることはできません。
-
[プログラムの追加と削除] で、[現在インストールされているプログラム] の [Microsoft SQL Server 2005] を選択し、[削除] をクリックします。
-
[コンポーネントの選択] ダイアログ ボックスで、削除する SQL Server Express のインスタンスを選択します。
-
[次へ]、[完了] の順にクリックして、アンインストール ウィザードを終了します。
-
以前のバージョンの SQL Server Express のインスタンスを再インストールします。
-
インスタンスに以前インストールした修正プログラムを適用します。
注 : 以前のバージョンの SQL Server Express に戻すには、追加の手順が必要になります。詳細については、「3.1.1 SQL Server Express データベースのバックアップ」を参照してください。
1.4 SQL Server Express SP2 の追加情報
Microsoft Windows Vista 上で SQL Server Express SP2 を実行する方法の詳細については、「5.3 Windows Vista に関する注意点」を参照してください。
この Service Pack での修正の一覧については、サポート技術情報の記事
修正プログラム
2007 年 1 月 15 日以前に公開された SQL Server 2005 のセキュリティ関連の問題は、すべて SP2 で修正されています。2007 年 1 月 15 日より後に SQL Server 2005 または SQL Server Express の修正プログラムを入手された場合は、この SP2 リリースに含まれていない内容である可能性があります。購入元に問い合わせて、SQL Server Express SP2 用の同じ修正プログラムを入手してください。
SQL Server Express のバージョン番号を確認するには
Service Pack を含むすべての SQL Server 製品には、固有のバージョン番号が付いています。SQL Server Express インスタンスのバージョン番号を確認するには、次の 2 つの方法があります。
-
インスタンスへの接続中に、SQL Server Management Studio Express のオブジェクト エクスプローラで確認する。
-
SQL Server Express インスタンスに対して、"
SELECT SERVERPROPERTY('ProductVersion')
" というクエリを実行する。
次の表は、SQL Server Express の各バージョンに対応するバージョン番号を示しています。
バージョン番号 | SQL Server Express のバージョン |
---|---|
9.00.1399 |
SQL Server Express (最初のバージョン) |
9.00.2047 |
SQL Server Express SP1 または SQL Server Express with Advanced Services |
9.00.3042 |
SQL Server Express SP2 または SQL Server Express with Advanced Services SP2 |
注 : |
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修正プログラムを適用した場合、製品のバージョン番号は異なる可能性があります。 |
1.5 SQL Server 2005 Books Online のダウンロード可能なアップデート
SQL Server 2005 Books Online の 2006 年 4 月のアップデートから、SQL Server Express の単独の Books Online は入手できなくなります。SQL Server 2005 Books Online を SQL Server Express の主要なドキュメントとしてお読みいただけます。Books Online の 2007 年 2 月アップデートには、このサービス パックに含まれているすべての製品アップグレードが反映され、ドキュメントのその他の内容も拡充されています。このアップデートをインストールして、手元にあるドキュメントの情報を SQL Server Express SP2 対応の最新版にしておくことをお勧めします。2007 年 2 月アップデートは、
SQL Server 2005 サンプルとサンプル データベース
SQL Server Express では、サンプル データベースはインストールされません。AdventureWorks サンプル データベースは、
注 : |
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Northwind および pubs サンプル データベースは SQL Server Express に対応していますが、SQL Server Express では AdventureWorks サンプル データベースを使用することをお勧めします。 |
SQL Server 2005 サンプルのアップデート版
SQL Server 2005 の新しいサンプルとアップデート版サンプルを、
2.0 SQL Server Express SP2 の入手
SQL Server Express は MSDN ページ (
注 : |
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製品をダウンロードして展開する場合は、ダウンロード サイトで示される指示に従ってください。 |
3.0 SQL Server Express SP2 のインストール
ここでは、SQL Server Express SP2 のインストール方法について説明します。また、サービス パックの正常なインストールに影響する可能性がある最新情報やセットアップの問題点についても説明します。SQL Server Express SP2 のインストール手順は、次のとおりです。
3.1 SQL Server Express SP2 のインストールの準備
このセクションは、SQL Server Express または SQL Server Desktop Engine (MSDE 2000 とも呼ばれる) のインスタンスを SP2 にアップグレードする場合に該当します。SQL Server Express SP2 の新しいインスタンスをインストールする場合は、.NET Framework 2.0 もインストールする必要があります。必要な準備は、このインストール作業だけです。詳細については、「1.2 インストール要件」を参照してください。MSDE 2000 のインスタンスをアップグレードする場合は、ここでの手順に従って、.NET Framework 2.0 をインストールする必要があります。
注 : |
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MSDE 2000 のインスタンスを SQL Server Express SP2 にアップグレードする前に、MSDE 2000 のインスタンスに対して Microsoft SQL Server 2005 アップグレード アドバイザを実行することをお勧めします。アップグレード アドバイザは、アップグレードに影響する可能性のある機能と構成の変更を確認し、確認された問題点とその解決方法を説明しているドキュメントへのリンクを提供します。アップグレード アドバイザは、 |
SQL Server Express のインスタンスを SP2 にアップグレードする前に、次の操作を実行する必要があります。
3.1.1 SQL Server Express データベースのバックアップ
SQL Server Express SP2 をインストールする前に、master、msdb、および model データベースをバックアップします。SQL Server Express SP2 をインストールすると、master、msdb、および model データベースが変更され、SP1 よりも前のバージョンの SQL Server Express および MSDE との互換性がなくなります。SP2 を適用しないで SQL Server Express または MSDE を再インストールする場合は、これらのデータベースのバックアップが必要になります。
また、必要なユーザー データベースのバックアップも行ってください。
重要 : |
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レプリケーション トポロジに参加しているインスタンスに SQL Server Express SP2 を適用する場合は、SQL Server Express SP2 の適用前に、レプリケートされたデータベースをシステム データベースと共にバックアップする必要があります。 |
3.1.2 システム データベースの空き領域の確認
master システム データベースおよび msdb システム データベースで autogrow オプションが選択されていない場合は、それぞれのデータベースに少なくとも 500 KB の空き領域が必要です。データベースに十分な空き領域があるかどうかを確認するには、master データベースおよび msdb データベースでシステム ストアド プロシージャ sp_spaceused を実行します。いずれかのデータベースで未割り当て領域が 500 KB より少ない場合は、データベースのサイズを増やします。詳細については、SQL Server 2005 Books Online の「データベースの拡張」を参照してください。
3.1.3 SQL Server Express サービス アカウントが無効になっていないことの確認
SQL Express サービスのスタートアップの種類が [無効] に設定されていると、セットアップが失敗することがあります。
-
コントロール パネルで [管理ツール]、[サービス] の順に選択します。
-
一覧から [SQLExpress] サービスを探し、[スタートアップの種類] の値を確認します。
-
[スタートアップの種類] の値が [無効] の場合、サービス名をダブルクリックし、[スタートアップの種類] を [手動] または [自動] に変更します。
-
[OK] をクリックします。
3.1.4 サービスとアプリケーションの停止
SP2 をインストールする前に、アップグレードする SQL Server Express のすべてのインスタンスに接続しているアプリケーションとサービスをすべて停止してください。これにはコントロール パネルと [プログラムの追加と削除] も含まれます。
アプリケーションとサービスを停止しないで SP2 を適用しようとすると、セットアップで SQL Server Express サービスが停止されます。他のアプリケーションとサービスを停止する必要があるとセットアップが判断した場合は、停止する必要があるアプリケーションとサービスを示す警告が表示されます。これらのアプリケーションとサービスを停止した後、[再試行] をクリックして、セットアップを再開します。アプリケーションまたはサービスを停止できない場合は、[続行] をクリックします。セットアップは続行されますが、セットアップ終了後にコンピュータの再起動が必要な場合があります。[キャンセル] をクリックすると、現在のコンポーネントは SP2 にアップグレードされません。ただし、セットアップは続行されます。
注 : |
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セットアップでは、停止する必要があるアプリケーションとサービスを確認できない場合があります。SP2 をインストールする前に、SQL Server Express に接続しているすべてのアプリケーションとサービス (コントロール パネルを含む) を停止してください。 |
3.2 SQL Server Express SP2 のインストール
SQL Server Express SP2 をインストールするには、自己解凍型のダウンロード パッケージを実行します。手動モードおよび自動モードの両方でセットアップを実行するための詳細なインストール手順は、SQL Server 2005 Books Online の「SQL Server Express のインストール」に記載されています。SQL Server Express SP2 をインストールする前に、セットアップ ドキュメントを確認してください。F1 キーを押すか、オンライン ヘルプを含むダイアログの [ヘルプ] ボタンをクリックすると、セットアップ中にセットアップ ドキュメントにアクセスできます。このドキュメントは、World Wide Web の
重要 : |
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SQL Server Express SP2 のセットアップは、SQL Server Express SP2 をインストールするコンピュータに対して管理者の資格情報を持つアカウントで実行する必要があります。 |
3.3 サービスとアプリケーションの再起動
このセクションは、SQL Server Express の既存のインスタンスを SP2 にアップグレードする場合にのみ該当します。
セットアップ プログラムの完了時に、コンピュータの再起動が必要になる場合があります。再起動が必要な場合のガイドラインについては、「3.1.4 サービスとアプリケーションの停止」に記載しています。システムを再起動した後、または再起動なしでセットアップ プログラムが完了した後、コントロール パネルの [サービス] を使用して、サービス パックを適用する前に停止したサービスが実行されていることを確認します。Microsoft 分散トランザクション コーディネータ (MS DTC) および Microsoft Search などのサービスやインスタンス固有のサービスも確認します。サービス パックのセットアップ プログラムを実行する前に閉じたアプリケーションを再起動してください。また、この時点でアップグレードされた master、msdb、および model データベースをバックアップすることもお勧めします。
3.4 セットアップの問題点
ここでは、SP2 のセットアップに関する問題点について説明します。SQL Server Express with Advanced Services には、SQL Server 2005 SP1 に含まれているすべてのアップデートが含まれています。
注 : |
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特に記載のない限り、以下の説明は SQL Server Express の新しいインスタンスをインストールする場合にのみ該当します。 |
3.4.1 SQL Native Client が既にインストールされているとセットアップが失敗する
"製品 Microsoft SQL Native Client のインストール パッケージが見つかりませんでした。有効なコピーのインストール パッケージ 'sqlncli.msi' を使ってもう一度インストールしてください。" というエラー メッセージでセットアップが失敗し、ロールバックされることがあります。この問題を回避するには、[プログラムの追加と削除] を使用して SQL Native Client をアンインストールしてください。
3.4.2 "パフォーマンス モニタ カウンタのチェックに失敗しました" メッセージが表示され、システム構成チェッカーが失敗する
SQL Server のインストール開始前に、システム構成チェッカー (SCC) により、パフォーマンス モニタ カウンタ レジストリ キーの値が確認されます。SCC で既存のレジストリ キーを確認できない場合、または SCC で Lodctr.exe システム プログラムを実行できない場合は、SCC チェックが失敗し、セットアップが中止されます。セットアップを完了するには、レジストリ キーの値を手動で増やす必要があります。
注意 : |
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レジストリの編集を誤ると、深刻な問題が発生し、オペレーティング システムの再インストールが必要になる場合があります。マイクロソフトは、レジストリの誤った編集により発生した問題に関しては、一切責任を負わないものとします。レジストリを編集する前に、重要なデータをバックアップしてください。レジストリのバックアップ、復元、および変更の方法については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 |
-
[スタート] ボタンをクリックし、[ファイル名を指定して実行] をクリックします。次に、[名前] ボックスに「regedit.exe」と入力し、[OK] をクリックします。
-
レジストリ キー [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Perflib] に移動します。以下のキーを探します。
-
"Last Counter"=dword:00000ed4 (5276)
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"Last Help"=dword:00000ed5 (5277)
-
"Last Counter"=dword:00000ed4 (5276)
-
値を確認します。前の手順 (5276) にある Last Counter の値は、次のレジストリ キーの Perflib\009 にある Counter キーの最大値と同じである必要があります。また、前の手順 (5277) にある Last Help の値は、次のレジストリ キーの Perflib\009 にある Help キーの最大値と同じである必要があります。レジストリ キー : [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Perflib\009]
注 : "009" は、英語 (U.S.) 版に使用されるキーです。 -
必要に応じて、\Perflib キーの Last Counter 値と Last Help 値を変更します。右ペインで、[Last Counter] または [Last Help] を右クリックし、[修正] をクリックします。次に、[表記] の下の [10 進] をクリックし、[値のデータ] フィールドで値を設定して、[OK] をクリックします。必要に応じて、他のキーでも同じ処理を繰り返し、レジストリ エディタを閉じます。
-
SQL Server Express のセットアップをもう一度実行します。
3.4.3 Windows Server 2003 で暗号化サービスが無効になっている場合に、[Windows Logo Requirement] ダイアログでセットアップが失敗する
Windows 暗号化サービス プロバイダ (CSP) は、認証サービス、エンコード サービス、および暗号化サービスを実行するコードで、Windows ベースのアプリケーションが Windows Server 2003 の CryptoAPI を使用してアクセスします。CSP サービスが停止しているか無効になっている場合は、SQL Server のセットアップが失敗し、Windows ロゴ プログラム要件に関するメッセージが表示されます。
注 : |
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Windows Server 2003 フェールオーバー クラスタで SQL Server のセットアップを実行する前に、すべてのクラスタ ノードで CSP サービスを開始する必要があります。 |
-
コントロール パネルで [管理ツール]、[サービス] の順にダブルクリックします。
-
[名前] 列で、[Cryptographic Services] を右クリックし、[開始] をクリックします。
-
[サービス] ダイアログ ボックスを閉じます。
-
セットアップを実行します。
3.4.4 Windows で MSDTC が一部無効になっている
Microsoft 分散トランザクション コーディネータ (MS DTC) は、Windows で構成されていない部分があるので、アプリケーションを使用して分散トランザクションに SQL Server Express のリソースを追加できない場合があります。分散トランザクションを使用するリンク サーバー、分散クエリ、およびリモート ストアド プロシージャが、この問題の影響を受ける場合があります。このような問題を回避するには、SQL Server Express がインストールされているサーバーで MS DTC を完全に有効にする必要があります。
-
コントロール パネルで [管理ツール]、[コンポーネント サービス] の順にダブルクリックします。
-
[コンソール ルート] の左ペインで、[コンポーネント サービス]、[コンピュータ] を順に展開します。
-
[マイ コンピュータ] を右クリックして [プロパティ] をクリックします。
-
[MSDTC] タブをクリックして [セキュリティの構成] をクリックします。
-
[セキュリティの設定] の下のすべてのチェック ボックスをオンにします。
-
[DTC ログオン アカウント] のアカウントが NT AUTHORITY\NetworkService に設定されていることを確認します。
3.4.5 "暗号化の強制" を有効にした構成で SQL Server Express セットアップが失敗する
既存の SQL Server クライアントのインストールが "暗号化の強制" オプションを有効にして構成されている場合、セットアップが失敗することがあります。この問題を回避するには、このオプションを SQL Server クライアントで無効にしてください。SQL Server 2000 の Microsoft Data Access Components (MDAC) クライアントの場合は、SQL Server 2000 クライアント ネットワーク ユーティリティを使用します。SQL Native Client の場合は、[プログラムの追加と削除] を使用して SQL Native Client をアンインストールします。
3.4.6 SQL Server 2000 の既定のインスタンスをインストールすると SQL Server Express が無効になる
お使いのコンピュータに SQL Server 2000 管理ツールと SQL Server Express の既定のインスタンスがインストールされている場合、SQL Server セットアップで SQL Server 2000 の既定のインスタンスをインストールできます。しかし、これを行うと、インストールされている SQL Server Express のインスタンスが無効になります。そのため、コンピュータ上に SQL Server 2000 管理ツールと SQL Server Express の既定のインスタンスが既に存在している場合、SQL Server 2000 の既定のインスタンスはインストールしないでください。
3.4.7 Windows ドメイン コントローラへの SQL Server Express のインストール
セキュリティ上の注意 : |
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SQL Server Express をドメイン コントローラで実行することは推奨されません。 |
SQL Server Express を Windows ドメイン コントローラにインストールすることは可能ですが、Windows Server 2003 のドメイン コントローラでローカル サービスまたはネットワーク サービスとして実行することはできません。SQL Server のサービス アカウントは、Windows のドメイン ユーザー アカウントとして実行する必要があります。また、SQL Server のサービス アカウントをインストールし、ローカル システムとして実行することは可能ですが、この方法は推奨されません。
SQL Server Express をインストールした後は、サーバーのロールを変更しないでください。たとえば、SQL Server Express をメンバ サーバーにインストールした後、Active Directory インストール ウィザード (Dcpromo.exe) を使用してサーバーをドメイン コントローラに昇格させたり、SQL Server Express をドメイン コントローラにインストールした後、Active Directory インストール ウィザードを使用してサーバーをメンバ サーバーに降格させないでください。SQL Server Express をインストールした後にサーバーのロールを変更すると十分に機能しなくなる可能性があり、このような使用はサポートされていません。
3.4.8 メンテナンス モードでの Setup.exe のパスの指定
新しい SQL Server Express コンポーネントをメンテナンス モードでインストールしようとすると、SQL Server Express インストール メディア上の Setup.exe の場所を指定するよう求められます。この場所を指定する際には、パスに必ず "Setup.exe" を含めてください。たとえば、パス "D:\" を指定すると失敗しますが、"D:\Setup.exe" を指定すると成功します。
3.4.9 セットアップのコマンド シェル スクリプトでエラーが起こった場合のトラブルシューティング
セットアップのコマンド シェル スクリプトでは、パス変数にかっこが含まれていると、Windows スクリプト エラーが発生する可能性があります。コマンド シェル スクリプトではパス変数でのかっこの使用はサポートされていません。このため、64 ビット コンピュータ上の Windows-on-Windows (WOW64) 32 ビット サブシステムに 32 ビット コンポーネントをインストールしようとするとこのエラーが発生する場合があります。たとえば、パス値が "C:\Program Files (x86)\" である次のスクリプトでは、シェル スクリプトのインタープリタにおいて、展開された PATH 変数内のかっこが IF/ELSE ステートメントの一部として間違って解釈されるため、エラーが発生します。
IF "%SOME_PATH%" == "" ( SET PATH=%PATH%;%PATH_A% ) ELSE ( SET PATH=%PATH%;%PATH_B% ) |
この問題を回避するには、スクリプトを変更し、かっこを削除します。たとえば、次のようになります。
IF "%SOME_PATH%" == "" set PATH=%PATH%;%PATH_A% IF NOT "%SOME_PATH%" == "" set PATH=%PATH%;%PATH_B% |
または、かっこを含んでいる SQL エントリをパスから削除します。
3.4.10 既存のレポート サーバー データベース ファイルによりセットアップが失敗する
SAVESYSDB パラメータを指定してコマンド プロンプトからセットアップを実行し、Reporting Services のインスタンス用のレポート サーバー データベースをホストする SQL Server Express のインスタンスをアンインストールすると、残りのシステム データベース ファイルと共にレポート サーバー データベース ファイルが削除されずに残ります。これらのファイルの既定の名前は ReportServer$Instancename と ReportServer$InstancenameTempdb です。セットアップ パラメータとして USESYSDB を指定して SQL Server Express を再インストールし、そのインスタンスがレポート サーバー データベースをホストするように指定すると、これらのデータベース ファイルが既に存在するため再作成できません。
この問題を解決するには、次のいずれかの方法を使用します。
-
レポート サーバー データベースを削除してから、SAVESYSDB を使用してアンインストールする。
-
セットアップ パラメータとして SAVESYSDB を使用するときは、Reporting Services を SQL Server と同時にインストールしない。
-
Reporting Services のインストール時にセットアップ パラメータとして RSDATABASENAME を使用し、レポート サーバー データベースに新しい名前を指定する。
3.4.11 MSDE 2000 からアップグレードする場合のデータベース互換性レベルの設定
この問題は、SQL Server Desktop Engine (MSDE 2000) のインスタンスを SQL Server Express with Advanced Services にアップグレードする場合にのみ該当します。
MSDE 2000 のインスタンスを SQL Server Express with Advanced Services にアップグレードしても、既存の MSDE 2000 アプリケーションとの下位互換性を維持するため、データベース互換性レベルは 80 のまま維持されます。この下位互換性レベルによって、SQL Server Express with Advanced Services の一部の新機能が無効になります。詳細については、SQL Server 2005 Books Online のリファレンス トピック「sp_dbcmptlevel」を参照してください。
3.4.12 システム データベースのディレクトリ名に単一引用符が含まれているとセットアップが失敗する
この問題は、SQL Server Express のインスタンスを SQL Server Express with Advanced Services にアップグレードする場合にのみ該当します。
SQL Server Express のインスタンスを SQL Server Express with Advanced Services にアップグレードするときに、システム データベースがインストールされたディレクトリの名前に単一引用符が含まれていると、セットアップが失敗することがあります。この問題が発生する場合は、単一引用符を含まない名前のディレクトリにシステム データベースを移動する必要があります。システム データベースの移動方法に関する詳細については、SQL Server 2005 Books Online の「システム データベースの移動」を参照してください。
3.4.13 ALTER DATABASE の制限によりアップグレードに失敗する
この問題は、SQL Server Express のインスタンスを SQL Server Express with Advanced Services にアップグレードする場合にのみ該当します。
セットアップでは SQL Server Express のインスタンスを SQL Server Express with Advanced Services にアップグレードするときに、システム データベースをアップグレードします。このとき、ALTER DATABASE 構文に制限が加えられていると、アップグレードに失敗することがあります。ALTER DATABASE には、次の制限を加えることができます。
-
ALTER DATABASE ステートメントの明示的な拒否
-
ALTER DATABASE ステートメントを含むトランザクションをロールバックするデータ定義言語 (DDL) トリガ
ALTER DATABASE に制限があり、システム データベースをアップグレードできない場合は、このような制限を無効にしてからセットアップを再実行する必要があります。
3.4.14 SQL Server 認証とユーザー インスタンスを併用している場合にアップグレードが失敗する
この問題は、SQL Server Express のインスタンスを SQL Server Express with Advanced Services にアップグレードする場合にのみ該当します。
SQL Server Express with Advanced Services をインストールしてユーザー インスタンスが有効な SQL Server Express のインスタンスをアップグレードするときは、Windows 認証を使用する必要があります。SQL Server 認証を指定すると、アップグレードに失敗することがあります。
3.4.15 レポート サーバーが構成されていない場合に SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services からのアップグレードがブロックされる
この問題は、SQL Server Express with Advanced Services のインスタンスを SP2 にアップグレードする場合にのみ該当します。
SQL Server Express with Advanced Services でレポート サーバーのインスタンスを SP2 にアップグレードする場合に、レポート サーバーがファイルのみのオプションを使用してインストールされており、稼働できるように構成されていないと、レポート サーバーの仮想ディレクトリが構成されていないことを示すアップグレード ブロック エラーが発生します。このエラーを解決するには、レポート サーバーを構成するか、またはアンインストールしてから、SP2 セットアップを再実行します。
3.4.16 他のエディションへの SQL Server インスタンスのアップグレード
SQL Server 2005 インスタンスに SP2 を適用すると、SQL Server 2005 の他のエディションにインスタンスをアップグレードできなくなります。他のエディションに SQL Server インスタンスをアップグレードするには、SP2 を適用する前にエディションのアップグレードを実行する必要があります。ただし、SQL Server 2005 Express Edition SP2 を SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services SP2 にアップグレードすることはできます。
3.4.17 SQL Server 2005 Express Advanced SP2 のセットアップを実行して Reporting Services をインストールすると、インストールが失敗する
Reporting Services をインストールするオプションを選択して SQL Server 2005 Express Advanced SP1 を SQL Server 2005 Express Advanced SP2 にアップグレードすると、アップグレードの失敗を示すメッセージが表示されます。この問題を解決するには、コマンド ラインを使用して SQL Server 2005 Express Advanced SP2 をインストールします。詳細については、「
4.0 特記事項
ここでは、SQL Server Express SP2 を使用する際の特記事項について説明します。このセクションは、SQL Server Express を初めて使用するユーザーを主に対象としています。
4.1 サービス アカウントとネットワーク プロトコル
SQL Server Express では、ローカル システム アカウントはネットワーク サービス アカウントになります。
SQL Server Express は、ローカルの名前付きパイプおよび共有メモリをリッスンします。既定のインストールを使用して SQL Server Express にリモートで接続することはできません。TCP/IP を有効にし、ファイアウォールが有効になっていることを確認する必要があります。
-
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft SQL Server 2005]、[構成ツール] の順にポイントし、[SQL Server 構成マネージャ] をクリックします。
必要な場合には、[マイ コンピュータ] を右クリックして [管理] をクリックすると [コンピュータの管理] ウィンドウを開くことができます。[コンピュータの管理] ウィンドウで、[サービスとアプリケーション] を展開し、[SQL Server 構成マネージャ] を展開します。
-
[SQL Server 2005 ネットワークの構成] を展開し、次に [<InstanceName> のプロトコル] をクリックします。
-
プロトコルのリストで、有効化するプロトコルを右クリックし、次に [有効化] をクリックします。
プロトコルのアイコンが変わり、有効になったことが示されます。
-
[スタート] ボタンをクリックし、[コントロール パネル] をポイントします。次に、[ネットワーク接続] をクリックします。
-
左側のナビゲーション バーで [Windows ファイアウォールの設定を変更する] をクリックします。
-
[例外] タブの [プログラムおよびサービス] ボックスに SQL Server がリストされていても例外として選択されていない場合があります。チェック ボックスをオンにすると、Windows は 1433 ポートを開き、TCP 要求を受け入れるようになります。または、SQL Server がリストされていない場合には、次の操作を行います。
-
[プログラムの追加] をクリックします。
-
[参照] をクリックします。
-
drive:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL.1\MSSQL\BINN に移動します。
-
ファイル sqlservr.exe を例外のリストに追加します。
-
[プログラムの追加] をクリックします。
4.2 SQL Server Express への接続
SQL Server Express をインストールした後、コマンド プロンプトで次のコマンドを使用して SQL Server Express にログインします。
sqlcmd -S Server\Instance
Server はコンピュータ名で、Instance は接続するインスタンスの名前です。セットアップ中に既定の名前付きインスタンスを使用している場合は、インスタンスに「SQLExpress」と指定します。
4.3 Reporting Services と Business Intelligence Development Studio を使用したレポートの作成
SQL Server Express with Advanced Services セットアップによって Reporting Services がインストールされます。Reporting Services をインストールすると、ローカル コンピュータ上のリレーショナル データに対してレポートを表示できます。
注 : |
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SQL Server Express の Reporting Services はローカル サーバー上でのみサポートされます。したがって、Reporting Services と SQL Server Express データベース エンジンは同じコンピュータ上にインストールする必要があります。 |
Reporting Services を使用してレポートを作成するには、Business Intelligence Development Studio もインストールする必要があります。
Business Intelligence Development Studio は、Microsoft Visual Studio 2005 の環境に SQL Server 2005 のビジネス インテリジェンス ソリューション固有の機能を加えたものです。
Business Intelligence Development Studio は、Microsoft SQL Server 2005 Express Edition Toolkit (SQL Server Express Toolkit) の一部として入手できます。SQL Server Express Toolkit をインストールすると、レポートの作成に使用するデザイン ツールがインストールされます。SQL Server Express Toolkit は MSDN ページ (
4.4 SQL Server Management Studio Express
SQL Server Express with Advanced Services を実行するとインストールされる Microsoft SQL Server Management Studio Express (SSMSE) には、SQL Server 2005 Express Edition と SQL Server with Advanced Services のインスタンスで使用できるグラフィカルな管理ツールが用意されています。SSMSE では、SQL Server 2005 の任意のエディションで作成されたリレーショナル エンジン インスタンスも管理できます。次のコンポーネントは、SSMSE で管理できません。
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SQL Server Reporting Services
注 : Reporting Services を管理するには、レポート マネージャが必要です。 -
SQL Server Analysis Services
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SQL Server 2005 Integration Services (SSIS)
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SQL Server Notification Services
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SQL Server エージェント
SSMSE は MSDN ページ (
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[サーバーへの接続] ダイアログ ボックスで、次のいずれかを指定します。
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.\sqlexpress
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(local)\sqlexpress
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サーバー名\sqlexpress
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.\sqlexpress
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[接続] をクリックします。
注 : SQL Server Express の既定のインストールでは、sqlexpress というインスタンス名が使用されます。SSMSE を使用して SQL Server Express に接続するときにはこのインスタンス名を指定する必要があります。sqlexpress 以外のインスタンス名を使用している場合は、"コンピュータ名\インスタンス名" の形式で名前を指定し接続します。
4.5 SQL Server Express に関する情報を得るには
マイクロソフトでは、SQL Server Express に関して主に 3 つの情報源を提供しています。
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更新された SQL Server 2005 Books Online ドキュメント
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Microsoft Developer Network (MSDN) およびTechNet にある SQL Server のサイト
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SQL Server コミュニティ
SQLServer Express に関する質問を投稿する場合は、他の Microsoft ニュースグループは使用しないでください。詳細については、SQL Server 2005 Books Online の「SQL Server Express に関する情報を得るには」を参照してください。SQL Server Express チームからの最新情報については、
4.6 SQL Server Express に関するフィードバックを送るには
SQL Server Express Toolkit に関するご意見や不具合の報告がありましたら、次の方法でお知らせください。
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MSDN Product Feedback Center に、SQL Server Express の機能とユーザー インターフェイスに関する意見および不具合の報告を送信する。
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マイクロソフトでの分析用に、エラー レポートおよび機能の使用状況データを自動送信する。詳細については、SQL Server 2005 Books Online の「エラー レポートと使用状況レポートの設定 (SQL Server Express)」を参照してください。
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SQL Server 2005 Books Online のフィードバック リンクを使用して、ドキュメントに関する意見および記載ミスの報告を送信する。
5.0 特記事項
ここでは、SQL Server Express SP2 の適用後に発生する可能性がある重要な問題と、更新された SQL Server 2005 Books Online ドキュメントに反映されていない最新の項目について説明します。詳細については、「1.5 SQL Server 2005 Books Online のダウンロード可能なアップデート」を参照してください。ここでは、SP2 で提供されるすべての修正プログラムを説明しません。すべての修正の一覧については、サポート技術情報の記事
5.1 データベース エンジン
以下の説明は、データベース エンジンおよびデータベース エンジン固有のコマンド プロンプト ユーティリティに関するもので、SQL Server Express にも当てはまります。
5.1.1 ユーザー インスタンス機能
SQL Server Express では、管理者以外のユーザーが Xcopy 配置を使用してデータベースをコピーまたは移動できます。その際、DBCreator ユーザー権限は必要ありません。詳細については、SQL Server Books Online の「管理者以外のユーザーのためのユーザー インスタンス」を参照してください。
5.1.2 DBCC エラー レポート
SQL Server Express SP1 で導入。
DBCC CHECKDB、DBCC CHECKALLOC、DBCC CHECKFILEGROUP、または DBCC CHECKTABLE コマンドで破損エラーが検出された場合、SQL Server LOG ディレクトリにミニダンプ ファイル (SQLDUMPnnnn.txt) が作成されるようになりました。SQL Server のインスタンスで、機能の使用状況データ収集およびエラー レポート機能が有効になっている場合は、ファイルが自動的にマイクロソフトに送信されます。ここで収集されたデータは、SQL Server の機能強化に使用されます。詳細については、SQL Server 2005 Books Online の「エラー レポートと使用状況レポートの設定」を参照してください。
ダンプ ファイルには、DBCC コマンドの結果とその他の診断結果が保存されます。このファイルには、アクセス制限付きの随意アクセス制御リスト (DACL) が指定されており、ダンプ ファイルへのアクセスは SQL Server のサービス アカウントと sysadmin ロールのメンバに制限されます。既定では、sysadmin ロールには Windows の BUILTIN\Administrators グループとローカルの管理者グループのすべてのメンバが含まれます。データ収集処理が失敗しても、DBCC コマンドはエラーになりません。
5.1.3 バッチ内のコミットできないトランザクションの動作の変更
SQL Server Express SP1 で導入。
データベース エンジンで、バッチの完了時に、コミットできないアクティブなトランザクションが自動的にロールバックされるようになりました。以前は、コミットできないトランザクションを手動でロールバックする必要がありました。
5.1.4 ボリューム シャドウ コピー サービスの自動回復シャドウ コピー機能に関する注意
ボリューム シャドウ コピー サービス (VSS) の自動回復シャドウ コピー機能には、次の制限があります。
保存される自動回復シャドウ コピーの複数作成
Windows Server 2003 SP1 以降のバージョンでは、保存される自動回復シャドウ コピーを 1 つだけ作成できます。シャドウ コピーを追加作成するには、先にサポート技術情報の記事
注 : |
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この更新を行わない場合、保存される自動回復シャドウ コピーを新しく作成するには、作成済みのシャドウ コピーを先に削除する必要があります。 |
自動回復シャドウ コピーとフルテキスト カタログ
自動回復シャドウ コピー機能では、フルテキスト カタログはサポートされません。自動回復シャドウ コピーが作成されると、シャドウ コピーのデータベースにあるフルテキスト カタログはオフラインになります。シャドウ コピーにデータベースをアタッチしても、フルテキスト カタログはオフラインのままです。それ以外のデータは、アタッチしたデータベースで通常どおり使用できます。
フルテキスト カタログを含むデータベースを、自動回復シャドウ コピーから直接アタッチしようとすると、アタッチ操作で次のエラー メッセージが返されます。
サーバー: メッセージ 7608、レベル 17、状態 1、行 1
"フルテキスト カタログのマウント" 中に不明なフルテキスト エラー (0xc000000d) が発生しました。
シャドウ コピーから直接データベースをアタッチする必要がない場合は、データベース ファイルとフルテキスト カタログを、シャドウ コピーからドライブ文字で表される通常のボリュームにコピーして、その場所からデータベースをアタッチすることにより、この問題を回避できます。アタッチ コマンドでコピー後のフルテキスト ファイルの場所を正しく指定すれば、フルテキスト カタログは通常どおり動作します。
5.1.5 フルテキスト検索に関する注意点
フルテキスト検索を使用する場合は、次の注意点があります。
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フルテキスト検索は、SQL Server Express のユーザー インスタンス (RANU) ではサポートされていません。
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Network Service アカウントで SQL Server Express をインストールした場合、フルテキスト検索機能を使用するにはコンピュータを再起動する必要があります。
5.1.6 RC4 暗号化の使用禁止
SQL Server 2005 のデータの保護に、RC4 暗号化を使用しないでください。代わりに、AES 256 や Triple DES などのブロック暗号を使用してください。
5.2 レプリケーション
ここでは、レプリケーションに関する最新の項目について説明します。
5.2.1 レプリケーションは既定では無効
SQL Server Express は、すべての種類のレプリケーションでサブスクライバとして機能しますが、このエディションでは既定でレプリケーションはインストールされません。
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[機能の選択] ページで、[データベース サービス] を展開します。
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[レプリケーション] をクリックし、[ローカル ハード ドライブにすべてインストール] をクリックします。
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[機能の選択] ページで、[クライアント コンポーネント] をクリックし、[ローカル ハード ドライブにすべてインストール] をクリックします。
5.2.2 SQL Server Express へのアップグレード時にパブリケーションは削除されない
パブリッシャとして機能している MSDE のインスタンスから SQL Server Express にアップグレードする場合、パブリケーションは削除されません。SQL Server Express はパブリッシャとして機能できないため、残ったパブリケーションを SQL Server Express で使用することはできません。パブリケーションを削除する方法については、SQL Server 2005 Books Online の「レプリケーションの削除」を参照してください。
重要 : |
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上記の問題は、SQL Server Express with Advanced Services SP2 のみに該当し、SQL Server Express SP2 には該当しません。 |
5.3 Windows Vista に関する注意点
Windows Vista に SQL Server Express SP2 をインストールして実行する場合は、次の点に注意してください。
5.3.1 Windows Vista のユーザー アカウント制御によって発生する問題
Windows Vista には、ユーザー アカウント制御 (UAC) という新機能があり、この機能を使用すると、管理者は高度な特権の使用を管理できます。Windows Vista での実行中、管理者は既定では管理特権を使用しません。代わりに、管理者以外の標準のユーザーとしてほとんどの操作を実行し、必要な場合にのみ、一時的に管理特権を使用します。
UAC が原因で発生する既知の問題があります。詳細については、TechNet の次の Web ページを参照してください。
5.3.1.1 Windows から継承されない管理者権限
BUILTIN\Administrators のメンバである Windows Vista ユーザーは、SQL Server Express への接続時に sysadmin 固定サーバー ロールに自動的に追加されません。サーバーレベルの管理者ロールに明示的に追加されている Windows Vista ユーザーのみが、SQL Server Express を管理できます。Built-In\Users グループのメンバであれば、SQL Server Express のインスタンスに接続できますが、データベース タスクの実行権限は制限されます。このため、SQL Server Express 特権を以前のリリースの Windows の BUILTIN\Administrators および Built-In\Users から継承しているユーザーには、Windows Vista で実行している SQL Server Express のインスタンスにおいて、管理特権を明示的に付与する必要があります。
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[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[SQL Server 2005] の順にポイントして、[SQL Server Management Studio] をクリックします。
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SQL Server に接続します。
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Windows ユーザーを sysadmin 固定サーバー ロールに追加するには、次の手順を実行します。
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[セキュリティ] をクリックします。
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[ログイン] を右クリックし、[新しいログイン] をクリックします。
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ユーザー名を [ログイン名] ボックスに入力します。
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[サーバー ロール] をクリックします。
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[sysadmin] チェック ボックスをオンにし、[OK] をクリックします。
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[セキュリティ] をクリックします。
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[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[SQL Server 2005] の順にポイントした後 [SQL Server Management Studio] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。
注 : [管理者として実行] オプションによって、高度なユーザー権限が付与されます。 -
[ユーザー アカウント制御] ダイアログ ボックスが表示されます。管理者資格情報の入力が必要な場合があります。[続行] をクリックします。
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SQL Server Management Studio で、SQL Server に接続します。
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Windows ユーザーを sysadmin 固定サーバー ロールに追加するには、次の手順を実行します。
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[セキュリティ] をクリックします。
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[ログイン] を右クリックし、[新しいログイン] をクリックします。
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ユーザー名を [ログイン名] ボックスに入力します。
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[サーバー ロール] をクリックします。
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[sysadmin] チェック ボックスをオンにし、[OK] をクリックします。
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[セキュリティ] をクリックします。
5.3.2 コンピュータ名に小文字が使用されている場合、または大文字と小文字を区別する照合順序が使用されている場合に、セットアップが失敗する
照合順序で大文字と小文字が区別され、コンピュータ名に小文字または特殊文字が使用されている場合、SQL Server 2005 のインストールは失敗します。この問題を解決するには、コンピュータ名を大文字のみに変更します。