Virtual Server 2005 R2 には、Virtual Server 2005 用の最新のソフトウェア更新プログラムが含まれています。このリリース ノートでは、本リリースに含まれる新しい機能と、ソフトウェアのインストールに関する重要な情報を提供します。R2 をインストールする前にこのドキュメントのすべての情報に目を通して、今回の更新とそれによる影響について理解してください。
重要 : |
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このドキュメントの情報は、『Virtual Server 2005 管理者ガイド』または『ファースト ステップ ガイド』に記載された情報と異なる場合があります。情報が異なる場合には、このドキュメントの情報を正しい情報と見なしてください。 |
このリリース ノートの内容は次のとおりです。
R2 の新しい機能
R2 には次の機能が含まれています。
ホスト オペレーティング システムの追加サポート
Virtual Server 2005 でサポートされているホスト オペレーティング システムに加えて、R2 では、次のホスト オペレーティング システムのサポートが追加されます。
- Microsoft® Windows Server™ 2003 Standard Edition Service Pack 1
- Microsoft Windows Server 2003 Enterprise Edition Service Pack 1
- Microsoft® Windows Server™ 2003 Standard x64 Edition
- Microsoft Windows Server 2003 Enterprise x64 Edition
- Microsoft Windows XP Professional Service Pack 2
- Microsoft Windows XP Professional x64 Edition
重要 : |
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Microsoft Windows XP Professional をホスト オペレーティング システムとして使用するのは、実運用環境でない場合だけにしてください。 |
ゲスト オペレーティング システムの追加サポート
Virtual Server2005 でサポートされているゲスト オペレーティング システムに加えて、R2 では、次のゲスト オペレーティング システムのサポートが追加されます。
- Microsoft Windows Server 2003 Standard Edition Service Pack 1
- Microsoft Windows XP Professional Service Pack 2
注 : |
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Microsoft Windows NT® Server 4.0 に対するインシデント サポートおよびセキュリティ更新サポートは、2004 年 12 月 31 日に終了しました。これには、Virtual Server 2005 および R2 のバーチャル マシンで実行する Windows NT Server 4.0 のサポートも含まれます。詳細については、 |
バーチャル ディスク事前圧縮ユーティリティ
R2 には、バーチャル ハード ディスク (VHD) の利用可能な空き領域を "ゼロ設定" する (ゼロで上書きする) ようにデザインされた、バーチャル ディスク事前圧縮ユーティリティが含まれています。よりサイズの小さい圧縮 VHD が作成されるようにするには、動的サイズ拡張 VHD を圧縮する前に、バーチャル ディスク事前圧縮ユーティリティを使用することをお勧めします。
注 : |
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VHD の圧縮については、『Virtual Server 2005 管理者ガイド』の「容量可変の拡張バーチャル ハード ディスクの圧縮」で説明されています。このトピックでは Microsoft 以外のツールでデータをゼロ設定する方法が示されていますが、R2 では、代わりにバーチャル ディスク事前圧縮ユーティリティを使用できるようになりました。 |
R2 をインストールすると、Virtual Disk Precompactor.iso が、%systemdrive%\Program Files\Microsoft Virtual Server\Virtual Machine Additions\ フォルダに格納されます。
バーチャル ディスク事前圧縮ユーティリティを使用するには、最初に、Virtual Disk Precompactor.iso をキャプチャする必要があります。『Virtual Server 2005 管理者ガイド』の「CD または DVD ドライブを追加または削除するには」で説明されている、.iso をキャプチャするための標準的な手順に従います。
Virtual Disk Precompactor.iso をキャプチャするときにバーチャル マシンが動作中であれば、バーチャル ディスク事前圧縮ユーティリティは自動的に起動されます。表示されたメッセージに対して [はい] をクリックすると、バーチャル ディスク事前圧縮ユーティリティは、このバーチャル マシンのすべてのバーチャル ハード ディスクを事前圧縮します。バーチャル ディスク事前圧縮ユーティリティが自動的に起動しない場合は、ゲスト オペレーティング システムの CD ドライブに移動し、Precompact.exe をダブルクリックします。
また、コマンド ラインからバーチャル ディスク事前圧縮ユーティリティを実行することもできます。その場合は、ゲスト オペレーティング システムの CD ドライブに移動し、「Precompact」と入力します。利用可能なパラメータは次のとおりです。
-Help - 事前圧縮ユーティリティのヘルプを表示します。
-Silent - 事前圧縮ユーティリティを無人モードで実行します。
-SetDisks - 事前圧縮するディスクを指定します。このパラメータが指定されていない場合は、このバーチャル マシンのすべてのバーチャル ハード ディスクが圧縮されます。たとえば、次のコマンドは、C、D、および E の各ドライブを無人モードで事前圧縮します。
Precompact -Silent -SetDisks:CDE
注 : |
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容量可変の拡張 VHD のみを圧縮できます。容量固定の VHD を圧縮する場合は、容量可変の拡張 VHD に変換して圧縮してから、容量固定の VHD に戻すことができます。 |
パフォーマンスの強化
Virtual Server において、ゲスト オペレーティング システムに物理メモリを割り当てる方法が変更されました。一部のシナリオでは、この変更によってパフォーマンスが大幅に向上されます。
ネットワーク インストールの組み込みサポート
バーチャル マシン ネットワーク アダプタに PXE ブートのサポートが追加されました。これにより、適切なネットワーク インフラストラクチャが構築されていれば、PXE ブート フロッピー ディスクを使用せずに、ゲスト オペレーティング システムのネットワーク インストールを実行できます。
状態ファイルの保存用に予約されるディスク領域
R2 をインストールした Virtual Server では、実行中の各バーチャル マシンの状態を保存するのに十分な物理ディスク領域が予約されます。この領域予約は、バーチャル マシンの起動時に、そのバーチャル マシンに割り当てられたメモリと 20 MB のバッファを足したサイズの空の状態ファイル (.vsv) を作成することによってされ実行されます。たとえば、200 MB のメモリがバーチャル マシンに割り当てられている場合、Virtual Server は 220 MB の空の .vsv ファイルを作成します。これにより、バーチャル マシンの状態を保存するのに十分なディスク領域が確保されます。バーチャル マシンをシャット ダウンすると、Virtual Server は空の .vsv を削除します。バーチャル マシンの状態を保存するオプションを選択している場合は、空の .vsv ファイルが、状態の保存された .vsv ファイルに置き換えられます。このオプションを選択していない場合、Virtual Server は別のファイルを作成することなくディスク領域を解放します。
重要 : |
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.vsv ファイルを作成するための十分なディスク領域がない場合、バーチャル マシンは起動しません。バーチャル マシンを起動するには、少なくとも、バーチャル マシンに割り当てられたメモリに 20 MB を加えたサイズの利用可能領域を物理ディスク上に用意する必要があります。 |
エミュレートされた SCSI ドライバの事前読み込みのためのバーチャル フロッピー ディスク
R2 には、SCSI Shunt Driver.vfd というバーチャル フロッピー ディスクが含まれています。これは、Windows Server 2003、Windows Server 2000、または Windows XP Professional をゲスト オペレーティング システムとしてインストールする際に、エミュレート SCSI ドライバを読み込むために使用できます。これにより、バーチャル SCSI アダプタに接続されたバーチャル ハード ディスクへのインストールを高速化できます。このバーチャル フロッピー ディスクを使用する手順については、「SCSI ディスクへのオペレーティング システム インストールの高速化」を参照してください。
ハイパースレッディングのサポート
Virtual Server 2005 では、バーチャル マシンのパフォーマンスを向上させるために、ホスト オペレーティング システムでハイパースレッディングを無効にすることをお勧めしていました。R2 では、無効にする必要はありません。ハイパースレッディングがバーチャル マシンのパフォーマンスに影響を与えることはなくなりました。
インストール ノート
ここでは、R2 のインストールに関する情報を提供します。R2 には 2 つのインストール シナリオがあります。
- アップグレード。 Virtual Server 2005 が現在インストールされているコンピュータに R2 をインストールします。
- 新規インストール。 Virtual Server 2005 が現在インストールされていないコンピュータに R2 をインストールします。
重要 : |
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R2 をインストールする前に、すべてのゲスト オペレーティング システムをシャット ダウンするか、または、現在保存された状態になっているバーチャル マシンを含む、すべてのバーチャル マシンをオフにする必要があります。保存された状態は、R2 と Virtual Server 2005 のすべての旧バージョンの間で互換性がないため、この手順は重要です。 |
アップグレード
重要 : |
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Virtual Server 2005 の日本語版または試用版はアップグレードできません。その場合は、『Virtual Server 2005 管理者ガイド』の「Virtual Server を削除する」の説明に従って、最初に Virtual Server 2005 を削除してください。続いて、次の「新規インストールの実行」で説明するように新規インストールを実行します。 |
Virtual Server 2005 が動作しているコンピュータで R2 にアップグレードするには、次の手順を実行します。
- 保存された状態のバーチャル マシンを含めて、すべてのバーチャル マシンがオフになっていることを確認します。保存された状態は、Virtual Server 2005 と R2 とで互換性がありません。
- すべての Virtual Server ファイルをバックアップします。インストール内容が破損することはほとんどありませんが、そのような場合には、これらのバックアップからファイルを復元できます。バックアップするファイルは次のとおりです。
- Virtual Server 構成ファイル (options.xml)
- バーチャル マシン構成 (.vmc) ファイル
- バーチャル ネットワーク構成 (.vnc) ファイル
- バーチャル ハード ディスク (.vhd) ファイル
- 復元ディスク (.vud) ファイル
- Virtual Server 構成ファイル (options.xml)
- Services スナップインから、Virtual Server サービスおよび Virtual Machine Helper サービスを停止します。手順については、『Virtual Server2005 管理者ガイド』の「Virtual Server の起動と停止」を参照してください。
- 必要に応じて、ホスト オペレーティング システムで、Windows Server 2003 SP1 または Windows XP Professional SP2 をインストールしてください。
- 実行するインストールに応じて、この後の「R2 を 1 台のコンピュータにインストール」または「R2 の Virtual Server サービスと管理 Web サイトを 2 台のコンピュータに別個にインストール」を参照してください。
- インストールを完了したら、『Virtual Server2005 管理者ガイド』の説明に従って、バーチャル マシン追加機能を各ゲスト オペレーティング システムに再インストールします。
注 : |
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バーチャル マシン追加機能を再インストールすると、ゲスト オペレーティング システムが 2 回再起動されます。 |
新規インストールの実行
Virtual Server 2005 が現在動作していないコンピュータに R2 をインストールするには、次の手順を実行します。
- R2 をインストールするコンピュータが、『Virtual Server2005 管理者ガイド』の「システム要件」で示されている要件を満たしていることを確認してください。この要件に加えて、「ホスト オペレーティング システムの追加サポート」で挙げたオペレーティング・システムのいずれかがインストール先のコンピュータで動作している場合も、対応可能になりました。
- 管理 Web サイトをインストールするコンピュータに、インターネット インフォメーション サービス (IIS) の World Wide Web サービス コンポーネントをインストールします。
- 承認されたユーザーまたはローカル システム アカウントとして動作する管理 Web サイトの構成に関する概念的な情報を確認してください。これらのオプションのいずれかをいったん選択すると、そのオプションを変更するには Virtual Server を再インストールしなければなりません。詳細については、『Virtual Server2005 管理者ガイド』の「管理 Web サイトのインストール」を参照してください。
- 実行するインストールの種類に応じて、この後の「R2 を 1 台のコンピュータにインストール」または「R2 の Virtual Server サービスと管理 Web サイトを 2 台のコンピュータに別個にインストール」で示されている手順に従ってください。これらのオプションの背景情報については、『Virtual Server2005 管理者ガイド』の「Virtual Server のインストール」を参照してください。
重要 : |
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管理 Web サイトをインストールするコンピュータには、インターネット インフォメーション サービス (IIS) が事前にインストールされている必要があります。 |
- このインストールの目的が、32 ビットのホスト オペレーティング システムで動作している Virtual Server 2005 の既存のインスタンスを、64 ビットのホスト オペレーティング システムで動作する R2 にアップグレードすることである場合、Virtual Server リソースを古い 32 ビット コンピュータから新しい 64 ビット コンピュータに移動することが必要になります。その場合は、この後 の「新しいインストールへのリソースの移行」の情報を確認してください。
R2 を 1 台のコンピュータにインストール
このシナリオでは、R2 の Virtual Server サービスおよび R2 の管理者 Web サイトを同じコンピュータにインストールします。この構成の詳細については、『Virtual Server2005 管理者ガイド』の「Virtual Server のインストール」を参照してください。
R2 をインストールするコンピュータにログオンします。
R2 を CD-ROM からインストールする場合は、オペレーティング システムの種類 (32 ビットまたは 64 ビット) に対応するフォルダを開きます。Web からインストールする場合は、適切な R2 インストール プログラムをダウンロードします。
新規インストールの場合は、Setup.exe をダブルクリックしてセットアップ ウィザードを起動し、残りの手順を実行します。アップグレードの場合は、Upgrade.exe をダブルクリックしてセットアップ ウィザードを起動し、[次へ] をクリックして、最後のステップに到達するまでスキップします。
[セットアップの種類] ページが表示されるまでウィザードを続行します。
[セットアップの種類] ページで、Virtual Server サービスと管理 Web サイトをこのコンピュータにインストールするオプションである [完全] を選択し、[次へ] をクリックします。
[コンポーネントの構成] ページで、Web サイトのポートの既定値である 1024 をそのまま使用するか、新しいポート値を入力します。
[管理 Web サイトを常に承認されたユーザーとして実行するように構成する] または [管理 Web サイトを常にローカル システム アカウントとして実行するように構成する] を選択します。続いて、[次へ] をクリックします。
ユーザーが Windows ファイアウォールを使用して Virtual Server にアクセスする必要がある場合は、[Windows ファイアウォールで Virtual Server の例外を有効にする] を選択します。それ以外の場合は、このチェック ボックスをオフのままにします。
[次へ] をクリックして [インストール] をクリックすると、インストールが開始されます。
インストールが完了すると、[セットアップ完了] ページが表示されます。[完了] をクリックしてページを閉じ、セットアップ ウィザードを終了します。
メモ
- この手順を実行するには、ローカル コンピュータの Administrators グループのメンバであるか、または適切な権限を委任されている必要があります。コンピュータがドメインに参加している場合は、Domain Admins グループのメンバはこの手順を実行できる場合があります。セキュリティ強化のために、[ファイル名を指定して実行] を使用してこの手順を実行することを検討してください。
- アップグレードを実行すると、セットアップは、元の既定を使用して新しいインストールを構成します。
- [Windows ファイアウォールで Virtual Server の例外を有効にする] を選択した場合、セットアップは次の処理を実行します。
- Virtual Server サービスをインストールすると、Virtual Server サービス (vssrvc.exe) の例外がコンピュータの各ポートに追加されます。また、DCOM に対して必要とされる、リモート プロシージャ コール用のポート 135 にも例外が追加されます。
- ポート 80 以外のポートを指定して管理 Web サイトをインストールすると、Virtual Server Web アプリケーション (VSWebapp.exe) の例外がポートに追加されます。ポート 80 は手動で構成する必要があります。
- Virtual Server サービスをインストールすると、Virtual Server サービス (vssrvc.exe) の例外がコンピュータの各ポートに追加されます。また、DCOM に対して必要とされる、リモート プロシージャ コール用のポート 135 にも例外が追加されます。
- [Windows ファイアウォールで Virtual Server の例外を有効にする] をオフのままにした場合は、ファイアウォール設定をすべて手動で構成する必要があります。手順については、『Virtual Server2005 管理者ガイド』を参照してください。
R2 の Virtual Server サービスと管理 Web サイトを 2 台のコンピュータに別個にインストール
このシナリオでは、1 つのコンピュータに R2 の Virtual Server サービスをインストールし、別のコンピュータに R2 の管理者 Web サイトをインストールします。この構成の詳細については、『Virtual Server2005 管理者ガイド』の「Virtual Server のインストール」を参照してください。
Virtual Server サービスをインストールするコンピュータにログオンします。
R2 を CD-ROM からインストールする場合は、オペレーティング システムの種類 (32 ビットまたは 64 ビット) に対応するフォルダを開きます。Web からインストールする場合は、適切な R2 インストール プログラムをダウンロードします。
新規インストールの場合は、Setup.exe をダブルクリックしてセットアップ ウィザードを起動し、残りの手順を実行します。アップグレードの場合は、Upgrade.exe を実行してセットアップ ウィザードを起動し、[次へ] をクリックして、最後のステップに到達するまでスキップします。
[セットアップの種類] ページが表示されるまでウィザードを続行します。
[セットアップの種類] ページで、[カスタム] を選択し、[次へ] をクリックします。
[Virtual Server Web アプリケーション] をクリックし、[インストールしない] を選択し、[次へ] をクリックします。
[インストール] をクリックしてインストールを開始します。
インストールが完了すると、[セットアップ完了] ページが表示されます。[完了] をクリックしてページを閉じ、セットアップ ウィザードを終了します。
メモ
- この手順を実行するには、ローカル コンピュータの Administrators グループのメンバであるか、または適切な権限を委任されている必要があります。コンピュータがドメインに参加している場合は、Domain Admins グループのメンバはこの手順を実行できる場合があります。セキュリティ強化のために、[ファイル名を指定して実行] を使用してこの手順を実行することを検討してください。
- アップグレードを実行すると、セットアップは、元の既定を使用して新しいインストールを構成します。
- [Windows ファイアウォールで Virtual Server の例外を有効にする] を選択した場合、セットアップは次の処理を実行します。
- Virtual Server サービスをインストールすると、Virtual Server サービス (vssrvc.exe) の例外がコンピュータの各ポートに追加されます。また、DCOM に対して必要とされる、リモート プロシージャ コール用のポート 135 にも例外が追加されます。
- ポート 80 以外のポートを指定して管理 Web サイトをインストールすると、Virtual Server Web アプリケーション (VSWebapp.exe) の例外がポートに追加されます。ポート 80 は手動で構成する必要があります。
- [Windows ファイアウォールで Virtual Server の例外を有効にする] をオフのままにした場合は、ファイアウォール設定をすべて手動で構成する必要があります。手順については、『Virtual Server2005 管理者ガイド』を参照してください。
- Virtual Server サービスをインストールすると、Virtual Server サービス (vssrvc.exe) の例外がコンピュータの各ポートに追加されます。また、DCOM に対して必要とされる、リモート プロシージャ コール用のポート 135 にも例外が追加されます。
R2 の管理 Web サイトをインストールするコンピュータにログオンします。
R2 を CD-ROM からインストールする場合は、使用するオペレーティング システム (32 ビットまたは 64 ビット) に対応するフォルダを開きます。Web からインストールする場合は、適切な R2 インストール プログラムをダウンロードします。
新規インストールの場合は、Setup.exe をダブルクリックしてセットアップ ウィザードを起動し、残りの手順を実行します。アップグレードの場合は、Upgrade.exe をダブルクリックしてセットアップ ウィザードを起動し、[次へ] をクリックして、最後のステップに到達するまでスキップします。
[セットアップの種類] ページが表示されるまでウィザードを続行します。
[セットアップの種類] ページで、[カスタム] を選択し、[次へ] をクリックします。
[Virtual Server サービス] をクリックし、[インストールしない] を選択し、[次へ] をクリックします。
[コンポーネントの構成] ページで、Web サイトのポートの既定値である 1024 をそのまま使用するか、新しいポート値を入力します。
[管理 Web サイトを常にローカル システム アカウントとして実行するように構成する] を選択し、[次へ] をクリックします。
[インストール] をクリックしてインストールを開始します。
インストールが完了すると、[セットアップ完了] ページが表示されます。[完了] をクリックしてページを閉じ、セットアップ ウィザードを終了します。
メモ
- この手順を実行するには、ローカル コンピュータの Administrators グループのメンバであるか、または適切な権限を委任されている必要があります。コンピュータがドメインに参加している場合は、Domain Admins グループのメンバはこの手順を実行できる場合があります。セキュリティ強化のために、[ファイル名を指定して実行] を使用してこの手順を実行することを検討してください。
- 管理 Web サイトを構成するオプションの詳細については、『Virtual Server2005 管理者ガイド』の「制限された委任の構成」を参照してください。
- インストールが完了すると、Microsoft Internet Explorer が開き、インストールの概要が表示されます。また、Internet Explorer のセキュリティ強化の構成を有効にしたかどうかに応じて、メッセージが表示されます。[OK] をクリックしてこのメッセージを閉じることができます。
新しいインストールへのリソースの移動
バーチャル マシン、バーチャル ネットワーク、および Virtual Server 構成などのリソースを、Virtual Server 2005 から新しい R2 インストールに移動することが必要な場合があります。たとえば、元のインストールと異なるコンピュータに R2 をインストールした場合や、32 ビットから 64 ビットにアップグレードするためにオペレーティング システムのクリーン インストールを実行することが必要だった場合などです。アップグレードを実行する場合は、リソースの移動は必要ありません。
リソースを移動するには、次の手順を実行します。
- 保存された状態のバーチャル マシンを含む、すべての移動対象バーチャル マシンをシャット ダウンするか、オフにします。保存された状態の (.vsv) ファイルは、Virtual Server 2005 と R2 の間で互換性がないため、移動できません。
- Virtual Server 構成ファイルおよびリソース ファイルのバックアップ コピーを作成します。次のファイルをバックアップします。
- Virtual Server 構成ファイル (options.xml)
- バーチャル マシン構成 (.vmc) ファイル
- バーチャル ネットワーク構成 (.vnc) ファイル
- バーチャル ハード ディスク (.vhd) ファイル
- 復元ディスク (.vud) ファイル
- Virtual Server 構成ファイル (options.xml)
- これらのファイルの既定の場所の詳細については、『Virtual Server2005 管理者ガイド』の「Virtual Server のフォルダとファイル」を参照してください。ファイルのバックアップの詳細については、『Virtual Server2005 管理者ガイド』の「Virtual Server のバックアップおよび復元」を参照してください。
- 必要に応じて、ホスト オペレーティング システムをインストールまたはアップグレードします。
- このドキュメントで前に説明した手順に従って、R2 をインストールします。
- Virtual Server 2005 の元のインストール先と同じ場所で、コピーしたファイルを新しい R2 インストールに復元します。
- 各バーチャル マシンに対して、バーチャル マシン追加機能を再インストールします。手順については、『Virtual Server2005 管理者ガイド』を参照してください。
注 : |
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バーチャル マシン追加機能を再インストールすると、ゲスト オペレーティング システムが 2 回再起動されます。 |
コマンド ラインからの R2 のインストール
R2 のコマンド ライン インストールは、Virtual Server 2005 のコマンド ライン インストールと異なります。R2 は、セットアップ ファイルまたは .msi (Windows インストーラ) ファイルを使用してインストールできます。このトピックでは、両方の方法について説明します。
セットアップ ファイルを使用した R2 のインストール
R2 をコマンド ラインからインストールするには、次の構文を使用します。
Setup.exe /v” /qn”
これは、R2 を無人モードでインストールします。
.msi ファイルを使用した R2 のインストール
R2 では、.msi ファイルが Setup.exe に埋め込まれています。.msi ファイルをインストールに使用する場合は、次の構文を使用して、この Virtual Server 2005 Install.msi ファイルを Setup.exe から抽出できます。
Setup.exe /c /t drive letter :\ path to the .msi file
例 : Setup.exe /c /t c:\SetupFiles
これは、Virtual Server 2005 Install.msi を指定した場所に抽出します。インストールを実行するには、『Virtual Server2005 管理者ガイド』の「コマンド ラインを使用した Virtual Server のインストール」で示されている構文を使用します。
重要 : |
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Microsoft バージョン番号の形式は、N.M.I.J です。たとえば、1.1.465.235 のようになります。.msi プログラムは、製品バージョンを検証するための 4 番目の数字のセットをチェックしません。したがって、Virtual Server 2005 の元のリリースのバージョンには R2 をインストールできません。2 つのバージョンの違いを検出できないからです。.msi ファイルを使用して無人モードのアップグレードを実行するには、最初に Virtual Server 2005 を削除します。または、インストール コマンドの末尾にパラメータ REINSTALL=ALL REINSTALLMODE=vomus を追加することによって、Virtual Server 2005 への R2 のインストールを強制できます。 |
SCSI ディスクへのオペレーティング システム インストールの高速化
Virtual Server R2 には、CSI Shunt Driver.vfd という名前のバーチャル フロッピー ディスク ファイルが追加されました。このファイルには、バーチャル マシンでエミュレートされる、Windows Server 2003、Windows 2000 Server、および Windows XP Professional 用の SCSI ドライバが含まれています。これらのオペレーティング システムのいずれかを、エミュレート SCSI アダプタに接続されたバーチャル ハード ディスクにインストールする場合、そのディスクを使って SCSI ドライバを読み込むとインストールを高速化できます。
注 : |
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SCSI Shunt Driver.vfd には、Windows NT 4.0 Server 用のエミュレート SCSI ドライバは含まれていません。Windows NT 4.0 Server の SCSI ディスクへのインストールを高速化するには、VHD に接続されたバーチャル SCSI アダプタをバーチャル IDE アダプタに変更し、ゲスト オペレーティング システムをインストールした後で、VHD を SCSI アダプタに再接続します。 |
ゲスト オペレーティング システムのインストールを開始します。
サードパーティの SCSI ドライバまたは RAID ドライバを読み込むように指示するメッセージが表示されたら、F6 キーを押します。このメッセージは、セットアップ画面の最下部に表示されます。メッセージが表示されたら、即座に F6 を押してください。
セットアップ画面に、Windows がシステムの大容量記憶装置デバイスの種類を特定できなかったことを示すメッセージが表示されます。
バーチャル マシンの [フロッピー ドライブのプロパティ] ページに移動し、SCSI Shunt Driver.vfd をキャプチャします。手順については、『Virtual Server 2005 管理者ガイド』の「フロッピー ディスクを追加または削除するには」を参照してください。キャプチャするために、SCSI Shunt Driver.vfd を [既知のバーチャル フロッピー ディスク] の一覧から選択するか、%ProgramFiles%\Microsoft Virtual Server\Virtual Machine Additions\SCSI Shunt Driver.vfd のような完全修飾パスを入力します。
セットアップ画面に戻り、「S」と入力してから、Enter キーを押します。
使用するオペレーティング システム用の SCSI ドライバをスクロールで探して選択し、Enter キーを押します。
ゲスト オペレーティング システムのインストールを完了します。
Virtual Server のパフォーマンス カウンタ
Virtual Server 2005 は、Windows Server 2003 のパフォーマンス ログと警告に、"Virtual Machines" というパフォーマンス オブジェクトを追加します。このオブジェクトには次のカウンタがあります。
- Allocated MB。 各バーチャル マシンについて、現在割り当てられているメモリをメガバイト (MB) 単位で表示します。
- Allocated Pages。 各バーチャル マシンについて、現在割り当てられているメモリ ページの数を表示します。
Virtual Machines パフォーマンス オブジェクトは、1 つ以上のバーチャル マシンが動作しているときにのみ利用可能です。[カウンタの追加] ページでこれらのカウンタのいずれかを追加する際には、監視するバーチャル マシン インスタンスを選択できます。すべてのインスタンスを選択することも、一覧からインスタンスを選択することもできます。
パフォーマンス カウンタの追加と使用の詳細については、Windows Server 2003 ヘルプの「パフォーマンス オブジェクトとカウンタ」を参照してください。
正誤表
ここでは、Virtual Server 2005 ドキュメントの補足および修正を提供します。
リモート サーバーの OnSwitchedDisplay メソッド
リモート サーバーのバーチャル マシンの _IVMRCClientControlEvents::OnSwitchedDisplay メソッドのスクリプトを作成する場合は、必ず、URL にリモート サーバー名を含めてください。ServerAddress プロパティを使用してリモート サーバー名にアクセスできます。詳細については、『Virtual Server2005 プログラマーズ ガイド』(英語) の「_IVMRCClientControlEvents::OnSwitchedDisplay」および「ServerAddressProperty of IVMRCClientControl」を参照してください。
defaultGatewayAddress に対する空の文字列の指定
『Virtual Server2005 プログラマーズ ガイド』の説明では、defaultGatewayAddress パラメータが空の文字列だった場合に、VMDHCPVirtualNetworkServer.DefaultGatewayAddress がエラー コードの E_INVALIDARG を返すことになっていますが、これは誤りです。
修正 : defaultGatewayAddress パラメータに空の文字列を指定すると、現在指定されている既定のゲートウェイが削除されます。
InitVS() の CoInitializeSecurity の パラメータ
『Virtual Server2005 プログラマーズ ガイド』の説明では、パラメータ RpcAuthnLevel.PktPrivact が InitVS() の CoInitializeSecurity への呼び出しによって提供されることになっていますが、これは誤りです。
修正 : 提供されるパラメータは RpcAuthnLevel.PktPrivacy です。
virtualNetworkName パラメータの説明
『Virtual Server2005 プログラマーズ ガイド』の説明では、virtualNetworkName パラメータによって、追加するバーチャル マシンの名前を指定することになっていますが、これは誤りです。
修正 : このパラメータは、追加するバーチャル ネットワークの名前を指定します。
Key_Application の参照情報
『Virtual Server2005 プログラマーズ ガイド』(英語) の「Key Identifier Reference」に、Key_Application が記載されていません。不足していた情報は次のとおりです。
キー識別子の文字列 : Key_Application
意味 : アプリケーション キー
Virtual Server スクリプトのサポートの説明
『Virtual Server2005 管理者ガイド』の「Virtual Server スクリプトのサポート」に、「バーチャル マシンに関連付けられているイベントにスクリプトが付随している場合、引用符で囲まれたバーチャル マシンの名前が、最初のパラメータとしてスクリプトに渡されます。」と記載されていますが、これは誤りです。
修正 : この文は無視してください。
制限された委任の構成
『Virtual Server 2005 管理者ガイド』の「制限された委任の構成」の「手順 3 : Virtual Server サービスがユーザーの資格情報を他のコンピュータに委任できるようにする」に誤りがあります。
記載されている手順は、次のとおりです。
- Virtual Server サービスを実行するコンピュータの名前を入力し、[OK] をクリックします。
正しい手順は次のとおりです。
- リソース ファイルをホストするコンピュータの名前を入力し、[OK] をクリックします。
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