Microsoft .NET Framework 3.5 Beta 2 リリース ノート

本リリース ノートには、.NET Framework 3.5 Beta 2 英語版のリリース ノートの翻訳内容と共に、.NET Framework 3.5 Beta 2 日本語版独自の情報が記載されています。
以下の内容をご確認の上、インストールを行ってください。


.NET Framework 3.5 Beta 2 日本語版独自のインストールに関する既知の問題

以下の項目は日本語版独自のインストールに関する既知の問題です。

1. .NET Framework 3.5、.NET Framework 3.5 用 Language Pack をインストールする場合は OS の言語設定を使用する製品の言語に設定してインストールを行う

.NET Framework 3.5、.NET Framework 3.5 用 Language Pack をインストールする場合、システムの言語設定とインストールする製品の言語が違うと必要なコンポーネントがインストールされない場合があります。

この問題を解決するには

システムの言語設定をインストールする製品の言語と同じ言語設定にしてからインストールを行います。


以下の内容は、2007年7月27日時点の英語版リリース ノートを基に翻訳されています。
以下のリリースノートに記載されている既知の問題などの情報は継続的にアップデートされます。最新の情報につきましては、下記英語版リリースノートをご参照ください。


目次

1. システム要件

1.1. サポートされているアーキテクチャ

  • x86
  • x64 (WOW)
  • IA64 はサポートされていません

    1.2. サポートされているオペレーティング システム

  • Microsoft Windows XP Professional x64 Edition (WOW)
  • Microsoft Windows XP Professional SP2
  • Microsoft Windows XP Home Edition SP2
  • Microsoft Windows XP Media Edition 2002 SP2
  • Microsoft Windows XP Media Edition 2004 SP2
  • Microsoft Windows XP Media Center Edition 2005
  • Microsoft Windows XP Tablet PC Edition SP2
  • Microsoft Windows Server 2003 Standard Edition SP1
  • Microsoft Windows Server 2003 Enterprise Edition SP1
  • Microsoft Windows Server 2003 Datacenter Edition SP1
  • Microsoft Windows Server 2003 Web Edition SP1
  • Microsoft Windows Server 2003 Standard x64 Edition SP1 (WOW)
  • Microsoft Windows Server 2003 Enterprise x64 Edition SP1 (WOW)
  • Microsoft Windows Server 2003 Datacenter x64 Edition SP1 (WOW)
  • Microsoft Windows Server 2003 R2 Standard Edition
  • Microsoft Windows Server 2003 R2 Enterprise Edition
  • Microsoft Windows Server 2003 R2 Datacenter Edition
  • Microsoft Windows Server 2003 R2 Standard x64 Edition (WOW)
  • Microsoft Windows Server 2003 R2 Enterprise x64 Edition (WOW)
  • Microsoft Windows Server 2003 R2 Datacenter x64 Edition (WOW)
  • Windows Vista
  • メモ : Windows Server 2008 Beta 3 はサポートされていません

    1.3.ハードウェア要件

  • 最小 : 400 MHz の Pentium または同等のプロセッサ、96 MB の RAM、解像度 800 x 600 で 256 色のディスプレイ
  • 推奨 : 1 GHz の Pentium または同等のプロセッサ、256 MB の RAM、解像度 1,024 x 768 で High Color (32 ビット) のディスプレイ
  • 最大 500 MB のハード ディスク空き容量が必要 

     

    2. 既知の問題

    2.1 インストール

    2.1.1 LINQ to SQL : コード生成ツール SqlMetal.exe がローカライズされていないため、 既定ではインストールに関するエラー メッセージが英語で表示される

    英語以外のロケールを使用している場合、Windows SDK の既定のインストールでは、コード生成ツール SqlMetal.exe のローカライズされたバージョンはインストールされません。 したがって、ヘルプやエラー メッセージは英語で表示されます。 

    この問題を解決するには

    この問題の回避策はありません。

    2.1.2 LINQ to SQL : コード生成ツール SqlMetal.exe が異なる 2 つのディレクトリにインストールされる

    LINQ to SQL のコード生成ツール SqlMetal.exe は、誤って .NET Framework ディレクトリにインストールされます。 Windows SDK ディレクトリにもインストールされますが、こちらが正しいディレクトリです。

    この問題を解決するには

    Windows SDK ディレクトリにインストールされた SqlMetal.exe を使用し、.NET Framework ディレクトリにインストールされたファイルは使用しないでください。

    2.2 アンインストール

    既知の問題はありません。

    2.3 製品の問題

    2.3.1 一般的な問題

    2.3.1.1 System.DirectoryServices.AccountManagement.dll への参照の追加

    System.DirectoryServices.AccountManagement.dll が、[参照の追加] ダイアログ ボックスの [.NET] タブに表示されません。

    この問題を解決するには

    System.DirectoryServices.AccountManagement.dll への参照を追加するには、[参照の追加] ダイアログ ボックスの [参照] タブを使用して、%programfiles%\Reference Assemblies\Microsoft\Framework\ にある System.DirectoryServices.AccountManagement.dll を検索します。

    2.3.1.2 64 ビット プラットフォーム上で .NET Framework 2.0 と 3.5 の両方がインストールされていると、Web サイトをコンパイルできない

    64 ビット プラットフォーム上では、.NET Framework 2.0 と 3.5 の両方がインストールされていると、Web サイトをコンパイルできません。 次のコンパイル エラーが表示されます。

    認識されない構成セクション system.web/protocls です。

    この問題を解決するには

    1. 次の場所にインストールされている machine.config ファイルを開きます。

     

    %WINDIR%\Microsft.NET\Framework\v2.0.50727\Config\

     

    2. 次の <section> 要素を <configSections> 要素内に入れ子にして追加します。

     

    <section name="protocols"

         type="System.Web.Configuration.ProtocolsSection, System.Web, Version=2.0.0.0, Culture=neutral, PublicKeyToken=b03f5f7f11d50a3a"

        allowDefinition="MachineToWebRoot"

    />

    3. ファイルを保存して、閉じます。

    2.3.1.3 .NET Framework を修復しても、インターネット インフォメーション サービス マネージャを使用して手動で削除したワークフロー サービスのスクリプト マップが追加されない

    インターネット インフォメーション サービス マネージャを使用して、拡張子が *.xoml や *.rules の、ワークフロー サービスで使用されているスクリプト マップを削除した場合、.NET Framework 3.5 のインストールを修復しても、スクリプト マップは追加されません。

    この問題を解決するには

    インターネット インフォメーション サービス (IIS) をアンインストールしてから、再インストールします。

    2.3.1.4 LINQ to SQL : コンパイルしたクエリをストアド プロシージャと共に使用できない

    CompiledQuery.Compile() を使用してコンパイルされたクエリ内で、ストアド プロシージャをラップするメソッド呼び出しを使用する際に、問題が発生することが確認されています。 現在、LINQ to SQL により "ストアド プロシージャはクエリ内では使用できません。" という例外がスローされますが、これは誤りです。 この問題は、C# または Visual Basic で LINQ クエリをコンパイルした場合には発生しません。 CompiledQuery.Compile() API を使用した場合にのみ発生します。

    この問題を解決するには

    ストアド プロシージャをラップするメソッドを呼び出すクエリでは、CompiledQuery.Compile() を呼び出さないでください。

    2.3.1.5 ASP.NET において、中程度の信頼での実行時に LinqDataSource が System.Security.SecurityException をスローする

    ASP.NET においてアプリケーションを中程度の信頼で実行すると、LinqDataSource コントロールによって次の実行時例外が発生します。

    System.Security.SecurityException: 型 'System.Security.Permissions.ReflectionPermission, mscorlib, Version=2.0.0.0, Culture=neutral, PublicKeyToken=b77a5c561934e089' のアクセス許可の要求に失敗しました。

    この問題を解決するには

    1. 次の場所にインストールされている web_mediumtrust.config ファイルを開きます。

     

                    %WINDIR%\Microsoft.NET\Framework\v2.0.50727\CONFIG\

     

    2. このファイルで、次の 2 か所を変更します。

    a.  <SecurityClasses> 要素内に、新しいセキュリティ クラスを入れ子のエントリとして追加します。 <SecurityClasses> 要素内に入れ子になっていれば、挿入する場所は問いません。

     

                        <SecurityClasses>

                                   ....

                                                    <!-- this SecurityClass section is the work around for the compilation issue -->

                                                    <SecurityClass

                                                                    Name="ReflectionPermission"

                                                                    Description="System.Security.Permissions.ReflectionPermission,

                                                                    mscorlib,

                                                                    Version=2.0.0.0, Culture=neutral,

                                                                    PublicKeyToken=b77a5c561934e089"

                                    />

                       

                                                   

    b. <NamedPermissionSets> セクションで、次に示すようにリフレクション アクセス許可の <IPermission> 要素を、ASP.NET <PermissionSet> 内に入れ子にして追加します。

     

                    <NamedPermissionSets>

                        

                              <PermissionSet

                                    class="NamedPermissionSet"

                                    version="1"

                                    Name="ASP.Net">

                                   ...

                    <!-- this IPermission section is the work around for the reflection issue -->

     <IPermission
                               class="ReflectionPermission"
                                        version="1"
                                        Flags="RestrictedMemberAccess"
                       />

    </PermissionSet>

    ...

     

    </NamedPermission>

     

     

     ASP.NET アクセス許可セット要素内であれば、<IPermission> セクションを挿入する場所は問いません。 要素は必ず入れ子にしてください。

     

     

    3. ファイルを保存して、閉じます。

    2.3.1.6 インストール中に Microsoft Blend が Windows Presentation Foundation の旧バージョンをチェックして失敗する

    Microsoft Blend が、インストール中に Windows Presentation Foundation の特定の旧バージョンをチェックして失敗し、インストールされているフレームワークのバージョンが正しくないというメッセージが表示されます。 これは Visual Studio 2008 Beta 2、Vista SP1 Beta 1、および Windows Server 2008 IDS-03 の既知の問題です。

    この問題を解決するには

    この問題の回避策はありません。

    2.3.1.7 IIS7/ASP.NET 統合パイプラインにおいて、ASP.NET コードで予期しない例外が発生すると、メッセージがイベント ログに記録されて例外が再スローされる

    IIS7/ASP.NET 統合パイプラインにおいて、ASP.NET コードで予期しない例外が発生すると、メッセージがイベント ログに記録されて例外が再スローされます。しかし、ここで想定される動作はプロセスの終了です。

    この問題を解決するには

    この問題の回避策はありません。

    2.3.1.8 HttpResponse.UsingHttpWriter が false の場合に、HttpResponse.TransmitFile が HttpResponse.WriteFile を使用する

    HttpResponse.UsingHttpWriter が false の場合に、HttpResponse.TransmitFile は HttpResponse.WriteFile を使用します。 これは、TemplatedMailWebEventProvider が使用されている場合や、HttpResponse が HttpResponse(TextWriter writer) コンストラクタで作成された場合に発生する可能性があります。 TransmitFile メソッドは、WriteFile を呼び出した後すぐに処理を戻す必要があります。 しかし現在のところ、実行を続行し、通常の TransmitFile のコード パスを使用してファイルを再送信しようと試みて、_httpWriter が null のため NullRef 例外をスローします。

    この問題を解決するには

    この問題の回避策はありません。

    2.3.1.9 メンバが HostProtection 属性で修飾され、ネイティブに生成されている場合、ホスト保護機能が動作しない

    メンバが HostProtection 属性で修飾され、ネイティブに生成されている場合、ホスト保護機能が動作しません。

    この問題を解決するには

    この問題の回避策はありません。

    2.3.2 Windows Communication Foundation (WCF)

    2.3.2.1 MaxInstances が MaxConcurrentSessions によって制限されない

    System.ServiceModel.Dispatcher.ServiceThrottle.MaxConcurrentInstances の WCF Version 1.0 での既定値は、Int32.MaxValue です。 この値が選択された理由は、他方のスロットルである MaxConcurrentSessions の既定値によって必要なスロットルの特性を有効にでき、システムの InstanceContexts の数がセッションフル チャネル数を超えないことを前提としているためです。 Visual Studio 2008 では、1 つのセッションフル チャネルに多数の InstanceContexts を関連付けることができます (クライアントは、チャネルのコンテキストを変更することで、1 つのセッションフル チャネルを使用して複数の永続性のあるワークフロー サービスのインスタンスと通信できます)。 つまり、インスタンス数は System.ServiceModel.Dispatcher.ServiceThrottle.MaxConcurrentSessions によって制限されないので、Int32.MaxValue 個のインスタンスを作成することが可能です。

    この問題を解決するには

    明示的に MaxConcurrentInstances を設定します。

    2.3.2.2 オブジェクト型の引数を受け取る ServiceHost のコンストラクタに、非パブリック コンストラクタを持つタイプのオブジェクトを渡せない

    System.ServiceModel.ServiceHost オブジェクトを 1 つのオブジェクト (既知のシングルトンと呼ばれます) でインスタンス化する場合に、内部コンストラクタを持つタイプのオブジェクトを使用すると、部分信頼では SecurityException 例外が発生して失敗します。

    この問題を解決するには

    コンストラクタをパブリックにします。

    2.3.2.3 負荷がかかった状態で HTTP ストリーミングを使用すると、WCF サービスから余分なデータが送信される

    WCF HTTP ストリーミングでは、負荷がかかった状態において、要求されたストリーム サイズと異なるサイズのストリームがクライアントに返されることがあります。 Visual Studio 2008 製品コードの既知の競合問題によって、サービスからクライアント側に余分なバイトが送信される可能性があります。

    この問題を解決するには

    WCF では、HTTP ストリーミング機能を使用しないでください。

    2.3.3 Windows Presentation Foundation (WPF)

    2.3.3.1 PresentationHost.exe で XBAP およびクッキーを使用した場合のヒープ破損の問題

    クッキーが存在して、XBAP 配置元のドメインと関連付けられている場合に、XBAP のダウンロード中にヒープ破損の問題が発生することが確認されています。この結果、PresentationHost の動作がおかしくなったりクラッシュする可能性があります。
     
    この問題は、以前にクライアントとサーバーの間でクッキーが交換されている場合に発生します。 たとえば、以前に XBAP がクッキーを設定し、その後に関連する URL を持つ任意の XBAP が ClickOnce キャッシュから実行されずにダウンロードされたときに破損が起こる可能性があります。

    この問題を解決するには

    KB 940395 を参照してください。

    2.3.3.2 AppDomains をアンロードすると、例外が発生したりクラッシュしたりすることがある

    AppDomain がアンロードされるときに、リソースが適切にクリーンアップされないことがあります。 アンロードした後にアプリケーション ドメインにアクセスしたときに問題が発生する可能性があり (AppDomainUnloadedException)、アプリケーション ドメインをアンロードできずに (CannotUnloadAppDomainException)、アプリケーションがクラッシュする場合があります。

    この問題が発生することが確認されているプラットフォーム領域は、テキスト サービス、フロー、データ バインディング、スタイラスです。

    この問題を解決するには

    AddDomain をアップロードする前にディスパッチャを終了します。 詳細については、KB 940396 を参照してください。

    2.3.4 Windows Workflow Foundation (WF)

    既知の問題はありません。

    3. 関連リンク

    3.1 Visual Studio リリース ノート

    3.2 Visual Studio Express Edition リリース ノート

    3.3 Visual Studio Team Foundation Server リリース ノート

    3.4 MSDN Library for Visual Studio リリース ノート

    © 2007 Microsoft Corporation. All rights reserved. 使用条件  | 商標  | プライバシーに関する声明